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鳥獣戯画 京都高山寺の至宝 [アート&デザイン]

上野の東京国立博物館 平成館で特別展「鳥獣戯画 京都高山寺の至宝」を観てきました。

20150605 鳥獣戯画展.jpg

国宝・鳥獣戯画。
シンプルな墨の線で描かれた動物と人物の絵。それだけなのに、なぜか心惹かれる作品。
全巻の修理を終え、一気に紹介される機会はもう二度とやってこないに違いありません。

会場構成は次のとおり。

第1章 高山寺伝来の至宝
1-① 高山寺伝来の白描図像
1-② 高山寺石水院の栂尾開帳

第2章 高山寺中興の祖 明恵上人
2-① 明恵上人の横顔
2-② 天竺を目指してー釈迦追慕と天竺憧憬
2-③ 明恵上人と仏法ー密教と華厳の融合
2-④ 祖師のおもかげー国宝・華厳宗祖師絵伝

第3章 国宝・鳥獣戯画
3-① 鳥獣戯画が生まれた背景
3-② 鳥獣戯画のすべて
 断簡、丁巻、丙巻、乙巻、甲巻

全4巻からなる絵巻物。各巻は異なる時代、異なる人物によって描かれたのだそう。
甲巻:平安時代(12世紀)、最初に描かれた。
 動物を擬人化し、さまざまな遊戯や儀礼に興じるさまを描く。最も知名度が高い。
 兎と蛙の相撲、兎と蛙が猿を追いかけるシーンなど。
 他に登場する動物は、鹿、狐、猪、猫、鼠、雉、鼬(イタチ)、梟(フクロウ)で11種。
乙巻:平安時代(12世紀)に描かれた。
 16種類の動物が描かれ、親子連れの動物が多くみられる。
 前半は、馬・牛・鷹・犬・鶏・鷲・隼(ハヤブサ)といった日本にも生息している動物。
 後半は、犀(サイ)・麒麟・豹・山羊・虎・獅子・龍・象・獏といった、日本に生息しない、あるいは空想上の霊獣を描く。
丙巻:鎌倉時代(13世紀)に描かれた。
 前半は人物戯画。囲碁、双六、耳引き、首引き、目くらべ、腰引き、闘鶏、闘犬。
 後半は動物戯画。擬人化された動物による競馬、祭礼、蹴鞠、験競べなど。
 今回の修理により、料紙の表裏に人物戯画と動物戯画がそれぞれ描かれていたことが判明した。
丁巻:鎌倉時代(13世紀)に描かれた。
 人物が主体の巻。
 甲巻や丙巻に描かれるモティーフをふまえ、験競べ、法会、流鏑馬、田楽、毬打(ぎっちょう)、木遣り、再び法会、石合戦、牛の暴走などが描かれている。

全部広げるとそれぞれ約10mもあり、絵巻は右から左に向かって場面やストーリーが展開する。

20150605 鳥獣戯画展2.JPG

まさに圧巻!

それにしても、鳥獣戯画の人気のすごさと言ったら。
会期終了間近ということもあるからでしょうが、金曜の仕事帰り、19時ごろに会場に着いたときにはすでに入場前の行列。
いつもの私ならここで諦めるところですが、週末はさらに混むこと間違いないので、辛抱して列につきました。
果たして、閉館時間の20時になっても展覧会会場の中には入れず。(この時点で列についている人は入場保証された)
中には電車の時間があるからと断念して列を離脱する人も出てきました。長い時間待った挙句、何も見ずして会場を後にする人の中には係員に苦情を言って出ていく姿も。
ようやく中に入っても、時間や他の人のことなどお構いなしにじっくりと展示ケースを見入る人もいて遅々として列は進まず、、

私が観終わって会場外に出た時は23時すぎ。こんなに待った展覧会は初めてでした。
20150605 鳥獣戯画展1.JPG


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タグ:日本画 動物
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