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フジタ、夢をみる手 [アート&デザイン]

この日は上野と銀座をハシゴ。
銀座1丁目にあるポーラ ミュージアム アネックス「フジタ、夢をみる手」という展覧会を観てきました。

20141221 フジタ、夢をみる手.JPG
(絵はがきは以前の展覧会で買ったもの)

「素晴らしい白の地」とパリで絶賛された裸婦を描いた作品で知られるレオナール・フジタ(藤田嗣治、1886-1968)
第二次世界大戦後、再びパリを目指した頃から擬人化された動物の群像や神話のなかの女性像、子供を主題とするなど、彼の芸術は明らかに変化しました。

●「西欧」なるものをめぐってー宗教・神話・文学
大戦後、日本の画壇への失望を深めたフジタは、フランスをはじめ、西欧なるものに対する憧憬を強めていく。

●無垢なる存在をめぐってー少女
「オランダの少女たち」1955年(↑左)

●晩年の創作ー子どもたち
「校庭」1956年(↑右)
「小さな職人たち」シリーズ、1959年頃。

どの絵もフジタの愛情が感じられる作品。

【おまけ】
銀座中央通りに面しているTiffanyのエントランスには、雪が舞い降りるNYCの摩天楼を描いた壁画をバックに上品なクリスマスツリーが置かれています。
20141221 Xmasツリー@銀座ティファニー.JPG
(ポーラもティファニーも見るだけならタダ…)


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タグ:西洋美術
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ホドラー展 [アート&デザイン]

上野の国立西洋美術館で開催中の「フェルディナント・ホドラー展」を観てきました。

20141221 ホドラー展1.JPG
「感情Ⅲ」1905年、ベルン州美術コレクション

日本・スイス国交樹立150周年記念ということで例年になくスイス関連の作家の展覧会が開かれていますが、このホドラー展は日本では40年ぶりの大回顧展とのこと。

フェルディナント・ホドラー(Ferdinand Hodler、1853-1918)は19世紀末のスイスを代表する画家。私は今年はじめて、その名前を知りました。
スイスの芸術家たちが国外へ広く活動の場を求めたのに対し、ホドラーは生涯を通じて母国にとどまり、身近なアルプスの風景を描き続け、「国民画家」として愛されています。

会場構成は次のとおり。

PART 1 光のほうへー初期の風景画
1867年~1870年、トゥーンの風景画家フェルディナント・ゾンマーの工房で働く。
1872年、ジュネーヴ美術学校教授であるバルテレミー・メンに見出され、弟子入り。
1878年11月~翌年6月、マドリードに滞在(生涯で最長の外国滞在)。プラド美術館を訪れる。
この滞在により光の表現が変化した。陽光が画面に満ちた作品を描くようになる。

PART 2 暗鬱な世紀末?-象徴主義者の自覚
1885年、象徴主義の詩人ルイ・デンショーサルと出会い、その思想に影響を受ける。
1885年までに両親や兄弟のすべてを相次いで結核のため失った。そのせいか、憂鬱なイメージ、内在的に「死」に付きまとわれていた。
1890年、初の象徴主義的大作「夜」を完成。
1892年、「絶望せる魂」をパリの薔薇十字サロン展に出品。

PART 3 リズムの絵画へー踊る身体、動く感情
1895年、「オイリュトミー」完成。
オイリュトミーとは、ギリシャ語で「良きリズム」「調和あるリズム」
「人間には死が迫るからこそ私たちの生は躍動し、異なるリズムをもつのだ」
1900年、ウィーンとベルリンの分離派に加入。
1903年、ミュンヘン分離派に参加。

PART 4 変幻するアルプスー風景の抽象化
類似する形態の反復によって絵画を構成する「パラレリズム」(平行主義)を提唱した。
水面に映る反射(上下対称)や左右対称も平行主義の現れ。

PART 5 リズムの空間化ー壁画装飾プロジェクト
「木を伐る人」「草を刈る人」はともにスイス・フラン紙幣の絵柄になった。どちらも格好がどことなく不自然。他の絵では横たわる人物の脚が空に浮いていたり。
人々の身体の動きや自然のさまざまな事物が織りなす、生きた「リズム」を描き出すことへ向かった。

PART 6 無限へのまなざしー終わらないリズムの夢
1910年、新しく建設されたチューリヒ美術館の階段吹き抜けの壁画として制作要請された。
ゆったりと踊る青いドレスを着た5人の女性。手をつないで輪になって踊る輪舞のよう。

PART 7 終わりのときー晩年の作品群
健康状態の悪化により自室からレマン湖やモンブランを描く。
1918年、ジュネーブの自宅で死去。

20141221 ホドラー展2.JPG

左上:「シェーブルから見たレマン湖」1905年、ジュネーヴ美術・歴史博物館
左中:「ミューレンから見たユングフラウ山」1911年、ベルン美術館
左下:「オイリュトミー」1895年、ベルン美術館
右上:「トゥーン湖とニーゼン山」1910年、個人蔵
右下:「悦ばしき女」1910年頃、ベルン美術館

スイス人画家、ホドラーといい、ヴァロットンといい、どこか謎めいた画風の持ち主に思える。
二人の絵を見ていると音楽が聞こえてきそう。ただし、ホドラーがリズムでヴァロットンはメロディ。


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エルメス レザー・フォーエバー [アート&デザイン]

上野の東京国立博物館 表慶館で催されていた特別エキシビション「エルメス レザー・フォーエバー」を見てきました。(12月2日~23日)

レザーはエルメスにとって最初の素材であり、170年以上にわたり向き合ってきたもの。
会場に入ると、皮革の匂いが漂い、ゴージャスな世界が広がっていました。

会場構成は次のとおり。

ROOM 1&2 ノウハウ
エルメスでは素材が何より大切。

20141221 エルメスLeatherForever2.JPG
皮革を手にとって触れました

なめした職人が厳選した皮革を裁断職人が「読み取る」
20141221 エルメスLeatherForever3.JPG

20141221 エルメスLeatherForever5.JPG

ROOM 3 時を重ねた風格
美しいレザーは時を重ねるたびに美しさが熟成し決して古びることはない。

サイだけど皮はオストリッチ(だちょう)
20141221 エルメスLeatherForever6.JPG

20141221 エルメスLeatherForever7.JPG 二階会場へ~

ROOM 4 控えめなシンプリシティ
余分なものをそぎ落とし、本質的なものだけを保つにはどうすればいいか?
答えは「シンプルであること」

ROOM 5 夢をかたちに
エルメスでは途方もない夢こそが、もっとも価値ある挑戦。

ROOM 6 「時」を蔵する

ROOM 7 ベルトの王道

ROOM 8 馬ー最初のお客様
馬具工房として馬とともに、馬のために始まった。
20141221 エルメスLeatherForever10.JPG

ROOM 9 ケリーとバーキンのバリエーション
二つのレジェンド・バッグ。
20141221 エルメスLeatherForever11.JPG

ROOM 10 留め具、それともチャームポイント?

ROOM 11 ノマドの精神
旅の用具。
20141221 エルメスLeatherForever12.JPG

ROOM 12 スターバッグ
盆栽にインスピレーションを得て生まれたケリー、バーキン、コンスタンス、ボリード、ルリ、ファーミング、ツールボックス、ファコの8つのミクロサイズのバッグ。
20141221 エルメスLeatherForever14.JPG

何がなくてもバッグだけは?
20141221 エルメスLeatherForever13.JPG

入場無料ということもあってか、会場は大勢の人たちで混雑。
こんなにエルメス好きがいるのかしら?というくらいに皆、写真を何枚も撮っていました。(値段が高くて買えない分、目の保養?)


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タグ:革製品
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