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生誕200年 ミレー展 [アート&デザイン]

"ミレーに出逢える美術館"として有名な山梨県立美術館で開催中の「生誕200年 ミレー展 -愛しきものたちへのまなざし」を観てきました。

20140809 ミレー展1.JPG
「子どもたちに食事を与える女(ついばみ)」1860年、リール美術館蔵

2014年はジャン=フランソワ・ミレー(Jean-Francois Millet、1814-1875)の生誕200周年にあたる年。(それを記念して国内外のミレー作品約80点を集めた回顧展)

ミレーは、それまで絵画のモチーフとしては描かれなかった農民の労働の様子を描いた。
ノルマンディーの寒村で過ごした子供時代に育まれた自然に対する畏敬から、フランス初の風景画派となるバルビゾン派が誕生した。
また、妻と9人の子供の父親としての家族へのまなざしが感じられる作品も数多く描いた。
※パリから60km離れたところにフォンテーヌブローの森があり、森のまわりにある村のひとつがバルビゾン村。19世紀前半、多くの芸術家(ミレー、コロー、ディアズ、トロワイヨン、デュプレ、ルソーなど)が集まった。

20140809 ミレー展3.JPG

会場構成は次のとおり。

第1章 プロローグ 形成期
シェルブールからパリへ 画家としての出発、初期の様々な試み

第2章 自画像・肖像画
早世の妻ポーリーヌ(最初の妻)、彼女の実家であるオノ家の人々、二番目の妻(カトリーヌ・ルメール)たちを描いた。

第3章 家庭・生活
母子像、働く女性像への取り組み、家族へのまなざし

第4章 大地・自然
大地での営みを描く:代表作「種をまく人」や「落ち穂拾い」のバリエーション、「耕す人」など。「種をまく人」はミレーがバルビゾン村に移り住んだ最初に手がけた作品の一つ。
動物と共に生きる人々:「牛に草を食ませる女」「羊の毛を刈る女」など。


今回はじめて「落ち穂拾い」の意味するところを知った。
地主の麦畑の収穫を雇われて手伝う土地を持たない人々が、手間賃のほかに収穫の約10%だけ残された落ち穂を拾う権利がある。古いヨーロッパの農村社会の互助的風習、慈愛の習慣だそうだ。
深い。

【おまけ】
ミレーとバルビゾン派の作品が収蔵品の中心である山梨県立美術館は芸術の森公園内にあり、彫刻作品や風景を楽しめます。

ミレーとルソーの記念碑
20140809 山梨県立美2.JPG

ヘンリー・ムーア、岡本太郎、佐藤忠良らの彫刻が点在。
20140809 山梨県立美3.JPG
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晴れた日は丘の向こうに富士山の雄大な姿が見えるらしい。
20140809 山梨県立美5.JPG


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