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水の音 -広重から千住博までー [アート&デザイン]

暑いときは涼しい場所で涼しげなものを楽しみましょ。

広尾の山種美術館で開催中の「水の音 -広重から千住博までー」を観てきました。

20140803 水の音1.JPG
上:千住博「松風荘襖絵習作」(部分)2006年
下:奥村土牛「鳴門」(部分)1959年

川、海、滝、雨、霧、雲、雪、渦、水面、水しぶき。
水は形態を変え、上流から下流へ、高い所から低い所へ流れる。
かと思うと水蒸気となって地面から空中に立ち上る。

四季の変化に富み、湿潤な気候に恵まれた日本。
湿度(湿気)の表現も「しっとり」と「じっとり」では全然違う。

大地を潤し、田畑の作物や草木を育て、私たち人間や動物の生活にとっても貴重な水。
清流での水遊び、カヌーでの川下り、海水浴、噴水ショー。水は私たちに楽しみを与えてくれる。
一方で暴雨、洪水、自身による津波、水は時として猛威をふるい恐ろしい牙をむく。

今回の企画展では、いろんな姿・表情をもつ水の視覚的な美とともに、「音」を想い起こさせ聴覚に響く作品が集められています。

会場構成と印象に残った作品は次のとおり。

第1章 波のイメージ
●川ー流れゆく波
山元春挙「清流」1927-33年頃 渓谷の川面の上を一羽のツバメが飛んでいる
宮廻正明「水花火(螺)」2012年 小舟に立ち上がり白い投網を四万十川にパッと広げる
●海-躍動する波
奥村土牛「鳴門」(上↑の絵)

第2章 滝のダイナミズム
千住博「ウォーターフォール」1995年、「松風荘襖絵習作」(上↑の絵)、「フォーリングカラーズ」2006年
千住さんの滝の絵を見ていると神仏の存在(気配)を感じずにはいられない。
実は、5月に行ったフィラデルフィアで松風荘襖絵の実物を見てきました。(後日、紹介予定)

第3章 きらめく水面
小野竹喬「沖の灯」1977年 

第4章 雨の情景
歌川広重「名所江戸百景 大はしあたけの夕立」1857年


【おまけ】
山種美術館に行くと必ずと言っていいほど時間を過ごすのが館内のカフェ椿。
そして、いつも注文は展覧会の作品にちなんだ和菓子。
20140803 水の音2.JPG

奥村土牛の「鳴門」の渦をイメージした上生菓子と冷やしあめ。味覚からも涼しさを頂戴しました。


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タグ:日本画
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