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おひとりさまの老後 [つぶやき]

2007年7月に初版が発行された、社会学者・上野千鶴子さんの書き下ろし著作『おひとりさまの老後』

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女性学、ジェンダー研究分野のパイオニアであり、歯に衣着せぬ表現でズバッと本質をつく論客でもある上野さんは常々、私にとって注目の人です。

以前にも書きましたが、イギリスに住んでいた頃にこの本が発行されたのを知り、一時帰国する知人にわざわざ頼んで買ってきてもらったにもかかわらず、現実を直視する勇気がなくてずっと読まずじまい、一年前にようやく読み始めてもなかなか読み進められず、昨日やっと読み終わりました。

本の帯にも書いてありますが、「結婚していようがいまいが、だれでも最後はひとり」
「おひとりさま」と一口に言っても、その過程はいろいろ。
(パートナーがいようといまいと)一度も結婚しない非婚シングル、結婚したけど夫と死別・離別したシングルアゲイン。
高齢化&少子化社会、たとえ結婚しても子供がいなければ、たいていの場合は寿命の長い女性のほうが残される。子供がいても、必ずしも同居や近居のわけでもなく一人暮らしで老後を過ごす確率は高い。

ひとりでいることと孤独、孤立とは違う。
一人暮らしは寂しい、という先入観も間違っている。
ひとりでいることの自由を楽しみ、半面、不安(時には少々の寂しさ)も実感しているので、他の人たちとつながることにうれしさも見い出す。(知己と一緒に過ごす時間もそうだし、こうやってブログをしたためている時間も楽しい)

本の最終章のタイトルは、「どんなふうに『終わる』か」
・だれになにを遺すか
・遺言をどう書くか
・おカネのほかになにを遺すか
・遺すと困るものもある
・どんな死に方をするか
・孤独死は怖いか
・孤独死でなにが悪い
・どんなふうに弔われたいか
・お墓はどうするか

そして、最後に
・おひとりさまの死に方5カ条
その1 死んだら時間をおかずに発見されるように、密でマメなコンタクトをとる人間関係をつくっておくこと
その2 遺したら残されたひとが困るようなものは早めに処分しておくこと
その3 遺体・遺骨の処理については、残されたひとが困らない程度に、希望を伝えておくこと
その4 葬式とお墓についても、残されたひとが困らない程度に、自分の希望を伝えておくこと。「おまかせします」といわれても困るが、逆にあまりにオリジナルだったりふつうでなかったりして、それを実行するひとが困惑するような希望は遺さないこと。あくまで他人がやってくれることと知るべし
その5 以上の始末が最後までとり行える程度の費用は、謝礼とともに用意しておくこと。ひとが動く費用はタダとは考えないこと

「おひとりさまの老後」を安心して暮らすには、ある程度の経済力と、仕事をやめてからの長い(であろう)老後を楽しめるだけの心身の健康、人とのつながり(ネットワーク)が必要ですね。
うーん、頭がボケないうちに、整理・準備しておかなくてはいけないかな。
それにしても、年金をいつからどのくらい受給できるのか、65歳まで定年延長されて、それまでやり甲斐を感じながら働けるか。

申し遅れました。
私、大学での専攻は社会学。(一年の短期ですが)アメリカ留学の目的は女性学、ジェンダーについて学ぶことでした。

終点(自分の死)がいつなのか明確でない、終点直前の状態(健康なのか病気なのか)の予測がつかないだけに、将来のことを考え始めると思考が途中で止まってしまうのですが、自分自身の心がけとして一つだけ言えることは、明日(極端には今)命が絶えるとしても、悔いのないように、やりたいことや楽しみは先送りしないようにしよう、ということ。(あれをやっておけばよかった、やりたかった、ということが少なくなるように)

そういうわけで、今から部屋の片付けをして、気持ちよく外出しよう!っと。


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タグ:読書 老後
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