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志の輔らくご 大忠臣蔵/中村仲蔵 [シアター&シネマ]

友人(後輩)に誘われて赤坂ACTシアターで立川志の輔の「志の輔らくご」を楽しんできました。

20141026 志の輔らくご.JPG
(2階F列10番、もう少し前のほうが見やすいかな)

第一部は「大忠臣蔵 ~仮名手本忠臣蔵のすべて~」
公演の前半にあたる第一部は、第二部の落語「中村仲蔵」を演じるための事前学習会に相当する。
大序から十一段までの全段の登場人物とあらすじをひと通り解説してくれます。
あまりにも有名な赤穂事件を題材に、ただし場所や登場人物の名前は実際のものから変えられています。(最初の場面が鎌倉の鶴岡八幡宮に、大石内蔵助が大星由良之助に)

私が通し狂言「仮名手本忠臣蔵」を鑑賞したのは新橋演舞場での2年前の四月花形歌舞伎にて。
たった一人で全登場人物を見事に演じ分け、一時間で全段の筋書をひと通りおさらいしてもらった感じです。

そして第二部が落語「中村仲蔵」
苦労の末、名題(なだい)に昇進した江戸中期の歌舞伎役者、初代中村仲蔵が「忠臣蔵」で割り振られた役が五段目の定九郎の役。この役は本来、名題下の役者が演じる役。はっきり言って嫌がらせの配役。
ぱっとしない役をどうしたら見栄えのするようにできるかと考え抜き、こしらえを工夫して演じたところ、あまりの出来に観客は感動。翌日からは仲蔵が演じる新演出の定九郎を見たい客であふれかえったとか。仲蔵の努力と実力を認め、異例の名題に抜擢した師匠の中村伝九郎も改めて彼をほめた。
この役をきっかけに中村仲蔵は名優として後世に名を残したという逸話を落語にしたもの。

ここでまた勉強。
当時の歌舞伎役者の身分制度は厳しく、下から下立役(通称、稲荷町=いなりちょう)、中通り、相中(あいちゅう)、相中上分(あいちゅうかみぶん)、名題下、名題。
家柄のない者は才能や実力にかかわらず相中に上がれれば御の字という時代。
普通の家に生まれた仲蔵が最高位の名題に上がったのがいかに珍しいことかがわかります。
ちなみに現在は、名題と名題下に大別され、名題になるには名題認定試験を受けて合格する必要があるそうです。

また、仲蔵が工夫を凝らして演じるまでは、五段目は「ダレ場」で、客が芝居を見ずに昼食をとるところから「弁当幕」と呼ばれていたほど軽んじられていた幕だったそうです。

第二部も一時間あまりの大熱弁(熱演)。
ものすごい迫力でした。

それにしても、チケットを取りにくい落語家のうちの一人だけあって、立川志の輔の話術の巧みさと言ったら。
冒頭から「本日の公演のために昨日(の公演で)、しっかりとリハーサルしておきました」と言って観客の爆笑を買い、すっかりツカミはOKの面白さでした。
また聞きに行きたいと思わせる話芸。さすがです。


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